COBOLエンジニアとしての実務経験は豊富でも、商談や顧客折衝に自信がなく、フリーランスへの転身を躊躇している方は多いです。
筆者も独立当初は同様の悩みを抱えていましたが、フリーランスエージェントを活用することで継続案件を獲得でき、今年で独立6年目を迎えることができました。
当記事では、COBOLのフリーランス案件を獲得するための具体的な方法を中心に、業務内容や報酬の単価相場、将来性などについて詳しく解説していきます。
フリーランスとして7年以上活動し、実際に5社フリーランスエージェントを利用した筆者がおすすめするフリーランスエージェントは以下の3社です。
サービス名 | 【第1位】 ITプロパートナーズ | 【第2位】 レバテックフリーランス | 【第3位】 Midworks |
総合評価 | |||
案件数 | 約4,500件 | 約15,000件 | 約10,000件 |
ユーザーの平均年収 | 964万円 | 876万円 | 862万円 |
ユーザー数 | 7万名以上 | 45万名以上 | 4万名以上 |
特徴 | フルリモート・週3日から稼働できる開発案件が豊富 | 登録者数No1のフリーランスエージェント | 給与保障制度など正社員並みの福利厚生が魅力 |
支払いサイト | 20日サイト | 15日サイト | 20日サイト |
公式HP | 公式HP | 公式HP | 公式HP |
※ITプロパートナーズの平均年収は、他のプロパートナーズサービスを含めた全体の平均年収。
COBOLの特徴・活躍の場
COBOLエンジニアの仕事内容は、既存システムの機能追加や改修、オープンシステムやクラウドシステムへの移行など、多岐にわたります。具体的な仕事内容は以下のとおりです。
- 既存システムの機能追加と改修:法改正や制度改正に対応して既存システムを随時改修します。商品やサービスの変更に伴うシステム改修や機能追加も担当します。
- オープンシステムやクラウドシステムへの移行:コスト削減を目指す企業は、COBOLで記述されたシステムをLinuxやWindowsサーバーなどのオープンシステムやAWSなどのクラウドシステムに移行しています。移行には、COBOLで記述された処理内容を理解し、新しいプラットフォームでのシステム実現方法を検討する必要があります。
- 一連の業務:要件定義から基本設計、開発、テスト、リリース、保守まで、システム改修や機能追加に関連する一連の業務を担当します。
COBOLのフリーランス案件における単価相場は?
フリーエンジニア専用エージェントである『レバテックフリーランス』で公開されているCOBOLエンジニアの平均月額単価は60万円で、最高単価は95万円、最低単価は35万円です。
COBOLは、業務システムの開発や業務系アプリの開発、システム移行開発に携わるケースが多く、他のプログラミング言語での開発経験を求められることも多いです。
具体的には、Java、VB、VBA、VB.NET、アセンブラなどのプログラミング言語での開発経験、SQLやshell、Oracle、DB2、IMS、AS/400などの知識、Windows、Linux、UNIX、z/OSなどのOSの知識、金融、証券、保険など参画する業界の知識があると、COBOLエンジニアとして参画できる案件の幅が広がり単価アップにつながります。
また、COBOLエンジニアには上流工程の実務経験を求められることが多く、要件定義や基本設計、詳細設計のスキルがプロジェクトの成功のカギになります。
COBOLのフリーランス案件を獲得する方法を解説
フリーランスエージェントの活用
COBOLエンジニアが営業工数をかけず、かつ安定して案件を獲得するにはフリーランスエージェントを活用することが最も効率的で負担が少ないです。
『フリーランス白書2024』によると、フリーランスエージェントを利用するエンジニアは2019年と比較すると2倍以上になっています。
フリーランスとして廃業するほとんどの方が、エージェント(仲介業者)を利用せず自力でクライアントを開拓しているというデータがあるので、息の長いフリーランスになるためには積極的にエージェントを活用しましょう。
COBOLのフリーランス案件をお探しの方は『ITプロパートナーズ』と『レバテックフリーランス』がおすすめ。
企業の決裁権者に営業する
フリーランスエージェントに手数料を取られるのがもったいないと思われる方は、自力で企業に営業するのも一手です。
Yentaなどのビジネスマッチングアプリを活用することで、企業の決裁権者に効率よく出会えます。
一方で、自力での案件開拓は営業活動の負担が高く、本業に支障をきたす可能性があり注意が必要です。
知り合いから案件を紹介してもらう
前職の会社や取引先など仕事に繋がる人脈がある方は、その繋がりで仕事をもらうのが得策です。
すでに信頼関係がある知り合いからの案件紹介であれば、商談の準備にかかる負担も少なく、手数料もかかりません。
ただし、知り合いのネットワークには限界があるので、あくまで副次的な方法として活用するのが無難です。
COBOL案件が豊富なフリーランスエージェント
フリーランスのCOBOLエンジニアが案件を獲得するためには、フリーエンジニア専門エージェントに登録することが最も効率的です。
フリーランスとして廃業する方のほとんどが、エージェントや代理店を利用せず、自力で企業に営業しているというデータがあるので、息の長いフリーランスになるためには積極的にエージェントを利用することをおすすめします。
レバテックフリーランス:週3〜5日常駐の高単価COBOL案件が豊富
- エンド直請け高単価案件が豊富
- 知名度・登録者数No.1のフリーランスエージェント
- フルリモート可能なフリーランス案件が豊富
- 登録エンジニアの平均年収876万円
- ハイスキル向けの案件がメインで実務経験が浅いと案件紹介は不可
『レバテックフリーランス』は、エンジニア登録者数・業界認知度No1のフリーランスエージェントです。稼働しているエンジニアの平均年収は876万円で、月収100万円以上稼ぐエンジニアも多く在籍しています。
フリーランスのCOBOL案件は約320件掲載されています。
キャリア面談や入念な選考対策はもちろんのこと、案件参画後のサポートも手厚いので、初めてフリーランスになる方にレバテックフリーランスはおすすめです。
ITプロパートナーズ:フルリモート・週3日から参画できる柔軟な案件が豊富
- フルリモート可能なフリーランス案件が豊富
- 週3日から参画できる案件が多い
- エンド直請け高単価案件が豊富
- スタートアップやベンチャー企業の案件が豊富
- ハイスキル向けの案件がメインで実務経験が浅いと案件紹介は不可
『ITプロパートナーズ』は週3日から参画できる案件数が業界でもトップクラスで、さらにリモートや時間がフレキシブルな案件を数多く取り揃えています。
ITプロパートナーズのマイページにログインして、フリーワードで「VBA」と検索すると、約40件の案件がヒットしました。単価としては、40万円〜70万円/月のレンジの案件が多かったです。
週3日から稼働できる案件やリモートワークできる案件は、どうしても単価が低くなりがちですが、ITプロパートナーズはエンド直の案件がメインなので高単価案件が多いです。
COBOLのフリーランス案件例
フリーランスエージェントに掲載されているCOBOLのフリーランス案件をご紹介します。
週2日・土日稼働できるCOBOL案件例
『ITプロパートナーズ』に掲載されている「週2日の稼働でも参画できる」フリーランス案件です。
案件 | 【COBOL】スポット開発支援の求人・案件 |
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月収 | 〜700,000円/月 |
業務内容 | ・COBOLを用いて利用者から発生するスポット開発支援に携わっていただきます。 ・経験に応じて幅広い作業をご担当いただきます。 |
スキル | ・富士通COBOLを使用した開発経験 |
フルリモートで稼働できるCOBOL案件例
『ITプロパートナーズ』に掲載されている「フルリモートOK」なフリーランス案件です。
案件 | 【COBOL/フルリモート】MICJET(特別区税)改修の求人・案件 |
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月収 | 〜650,000円/月 |
業務内容 | ・富士通パッケージMICJET(特別区税)の改修、 R6年の税制改正に合わせ現在運用中のシステムを改修に携わっていただきます。 ・ご担当いただくフェーズは詳細設計、製造・検証になります。 |
スキル | ・詳細設計、製造・テストまでの一連のご経験がある方 ・COBOLの開発経験 ・Javaの開発経験 |
COBOLエンジニアの将来性は明るい?
COBOLは既存システムの機能追加や改修、オープンシステムやクラウドシステムへの移行など、一定の求人需要が存在しています。しかし、COBOLエンジニアは減少傾向にあります。
若年層はCOBOLよりもJavaやPython、Rubyといった言語を学ぶ傾向にあり、COBOLの世代交代が進んでいません。その結果、ここ数年はCOBOLエンジニアの人材不足が常態化しています。
汎用機の数や新規での開発案件は減少傾向にありますが、10年スパンで見るとCOBOLエンジニアの求人需要は高い状態が続くと予想されます。
最新の調査では、COBOLの市場規模が従来の3倍に拡大し、COBOLベースのシステムを扱う人々にとってクラウドは依然として第一位の柔軟性に長けた戦略的なプラットフォームであることが示されています。また、2023年9月には「Micro Focus Visual COBOL」がリリースされ、新しいCOBOL言語構文と、パラメーター化されたセクションやネイティブCOBOLとJavaメソッド間の呼び出しなどによる相互運用性の向上によって、Javaとの統合がさらに容易になりました。
COBOLは依然として重要な役割を果たしており、その需要は今後も続くと予想されます。